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  人類の見る宇宙 00000055 2015年05月24日 北村拓郎

 科学技術が発達し、宇宙の森羅万象に対して、人類の理解が深まっている。
しかし、天文学的な宇宙は、人間の存在とはかかわりなく、変化していく。一方、地球や人類の寿命は限られている。宇宙にはわからないことがまだまだ多く、人類の寿命中にすべてを、理解することはないであろう。
 一方、地上の生命現象や、極微の世界についても、わかったことことが多くなった一方、わからないことがますますわからなくなっている。こちらも、人類の寿命中にすべてを、理解することはないであろう。と同時に、科学技術の応用の拡大にはきりがない。

 このような科学技術の発展は、もとはといえば、人間がコトバを習得したことに始まる。チンパンジーも人間も動物としては、さしたる違いはない。遺伝的には、600万年ほど前に種として、分かれてから、さほど違いはない。コトバの習得は、遺伝ではなく後天的な文化的なものである。チンパンジーと人類の赤ちゃんの育て方が違い、人間の赤ちゃんが、ベッドなどに寝かされた結果である。その結果、想像力をはぐくみ、コトバをおぼえることができた。たまたまといえるコトバの習得が、すべての始まりで、人類の思考方法と、協力方法が、発展し今日がある。チンパンジーの赤ちゃんは、24時間お母さん保護者)の懐で、お母さんから離れない。その結果、想像力(概念力)が、育たず、コトバを覚えられない(筆者の推測)。

 人類は自然に対する理解を深め、道具などの使用を高度化する一方、コトバをもとにした情報社会を発展させた。コトバによって、お互いの理解が進み、協力関係が深まった。
 
 具体的な例をいくつかあげる。

 ・貨幣
  貨幣制度のおかげで、分業がなりたち、経済活動が円滑になる。貨幣そのものが、情  報であるとともに、制度の運用(銀行制度や証券制度など)も、慣習や法律に基づい  て行われる。貨幣は数で表され、数もコトバの一種である。

 ・法律
  法治国家のもと、法律に基づいて、生活する。法律は、コトバで規定される。

 ・慣習
  常識や、慣習に従って社会生活が行われる。日常生活は、コトバが多用される。

 ・国際関係
  外交や軍事や観光などもコトバを通して行われる。

 ・IT
  データの構造は、言葉に基づく。IT技術は、コトバで成り立つ。

  動物としての人間は、コトバに基づかない、自然生活が本来の姿であるが、現状では  コトバなしには成り立たない人間社会に、住むことになった。

 この社会の特徴をいくつかあげる。

 ・コトバの習得は、赤ちゃんのお母さんから離された底なしの不安と孤独の代償であ
  り、その後の人間の孤独と不安感のもととなる(不幸のもと)。

 ・コトバによる世界はいわば虚構の世界で、たしかな根拠に欠けることがしばしばであ  る。
 ・自然条件(災害や資源)に大きく制限され、安定さに欠ける。

 人類は、コトバの習得という禁断の木の実を食べ、取り返しのつかない原罪を背負っ 
 た。しかし、人類の寿命も、地球や宇宙にとっては、ほんの一瞬のはかない出来事で  ある。
  
 人類と個人は、このことを肝に銘じておく必要があろう。

 平成27年5月
 北村 拓郎
 








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